T-CHAT

Vol.19
南街在住 澤田 朗氏(74歳)

・interviewer・Jamさん

東大和市合気道会 道場長
合気道 七段
日本ロレックス 認定技術者

◇ ◇

再来年創立50周年を迎える東大和市合気道会。澤田さんは創立時からの会員です。

■合気道を始め、今に至るきっかけは何ですか。

新潟にいた中学生の頃に合気道という素晴らしい武道がある事を、母と通っていた断食道場にあった月刊誌で知りましたが、実際に入会したのは仕事で上京した20歳の時です。たまたま立ち寄った古本屋で合気道の本を見つけ、改めて合気道を再認識し、直ぐに新宿の本部道場に通うようになりました。そこで指導されていた小林保雄先生が小平に道場を開設。そこで現在もご指導を頂いています。

東大和道場は、小平の道場で師範代として指導されていた飯田茂先生が、東大和市合気道会を創立されることになり、お手伝いをしていました。残念な事ですが、飯田先生は10年ほどでお亡くなりになり、その後私が引き継ぐことになりました。周りの皆様に助けられ、現在も東大和市合気道会道場長を務めています。

■合気道のご指導がお仕事のようですが、本職は時計修理の技術者です。それも超凄腕と。どこで修理技術を習得されたのですか。

東京生まれですが、両親の故郷新潟県に疎開していました。父は時計メーカーの修理技術者で、家でも時計店を経営。家でその修理仕事を教えてもらい、手伝いをしていました。ただ、田舎で出会う時計の種類も限られています。もっと多くの修理技術を学びたくて上京。東大和に住むようになりました。

いろいろな時計を修理する機会に恵まれ、また時計店も経営しながら、時計修理を続けていました。その後、人の勧めもあり、より多くの種類の時計に出会う機会のあるデパートの時計修理部に入社。そこで、日本ロレックス時計の公認技術者として認められ20年位ロレックス時計専門で修理をしていました。現在はスイス時計の超高級時計と言われていますオーデマ・パテック・バセロン・ピアジュ等と大変に古い戦前の機械時計等を主に修理を続けています。

■合気道と精密機器を扱うこと、両者に関係はありますか。

私は主に機械時計を修理しています。時計は機械ですが、何か生きものの感じがします。ですから自分の感覚で時計に接します。

修理の時計が来ますと始めに時計を全体的に見ます。次に時計の音を聞きます。次に触って動きを調べます。そうする事でだいたいの故障の原因が予想されます。そして分解し悪い部品を直し、又取替え、時計を組立てます。その際でも指先の感覚でピンセット道具等を使用します。この様に自分の感覚を生かす事でスピーディーで正確な時計の修理が出来る訳です。

武道ではまず相手全体を見ます。相手の呼吸(音)を聞く必要も有ります。又相手の動きに合わせ自分も動かなければなりません。特に合気道では関節技が多く、手、指がセンサーの役目となります。相手を触る事で相手の力を推し量る事が出来ます。この様に感覚を生かし又大切にする事は何か共通するものが有るようにも思います。

■東大和市で合気道道場を続けて来られて、これからの目標は何ですか。

会も再来年には創立50周年を迎えるまでになりました。子供クラスを含め160名程の会員の皆さんが楽しく稽古に励んでいます。

合気道には試合が有りません。それぞれ自己鍛錬の道を選んでいます。その人の体力、健康状態、考え方に合わせて稽古が出来ます。その事から誰もが合気道の稽古が出来ると言う事にもなります。

特に高齢化社会と言われます今日、中年の皆様には生涯スポーツとして、健康維持の為にも合気道の稽古を始められる事をおすすめ致します。

そして地域の皆様にも合気道が十分に理解され、多くの市民の皆様が道場での稽古をされる事を夢に見ています。

東大和市合気道会 稽古場所(見学も○)

曜日 場所 クラス 時間
水曜日 市民体育館 婦人クラス 午後2:00 ~3:30
金曜日 市民体育館 一般クラス(学生、婦人) 午後7:30~9:00
日曜日 清原市民センター 子供クラス 午前9:45~10:45
一般クラス 午前10:45~12:00
日曜日 市民体育館 子供クラス 午後4:30~5:30
一般クラス 午後5:30~7:00

婦人クラス第1期生で受け身をしていた頃が懐かしい。。。 物腰が柔らかく、袴姿もステキ。本当に立派な方と、尊敬しています。能ある鷹は爪を隠す!!